渋谷道玄坂ホテル街にいたその虫はよく見ると人間だった。そいつは虫博士{むしはかせ|むしひろし}だった。彼は心地よい羽音を立てて舞台に上がる。細くしなやかな六本の手足は紫色の外骨格に覆われていた。眼光と指先は明確に意思を持ち、歌詞に憑依する…
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