日直地獄

小学校では事件が起きる

渋谷に虫がいたポ

渋谷道玄坂ホテル街にいたその虫はよく見ると人間だった。そいつは虫博士{むしはかせ|むしひろし}だった。彼は心地よい羽音を立てて舞台に上がる。細くしなやかな六本の手足は紫色の外骨格に覆われていた。眼光と指先は明確に意思を持ち、歌詞に憑依するその類稀なる歌唱の演技力は「文化祭に呼ばれた浅川マキ」と言ってもいいほどで。手と足ともう一本の手で聴衆を捕らえアカの卵を産みつけていくのだ。もっとも、誰の卵も孵化することはなく、各々の栄養素(明日へのやる気)となっていくのであるが、それはまた別の話で。ああおそろしやおそろしや。

いやー本当に楽しめたし、すばらしかった!次の虫博士も期待ポ!!