こんにちは、id:AirReaderです。この記事は、はてなディレクターアドベントカレンダー2016の4日目です。昨日は id:chris4403 の「はてなで役立ったSIer時代の経験・スキル」という記事でした。
経歴
2008年にはてなサポートにアルバイトで入社しました。当時、はてなワールド*1というサービスでどっぷり遊んでいたところアルバイトに誘われたのがきっかけです。アルバイトの最初の面接で、当時副社長の川崎さんに「人力検索に『人の殺し方を教えてください』という質問が投稿されたらどうしますか?」という質問を受けたことは今でもはっきりと覚えています。サポートとして投稿された情報をどう取り扱い判断するかを見るのにとてもいい質問だと思いますし、ぼんやりと問い合わせに答えるという業務を考えていたのが、今後そういった判断が必要な場面に直面していくのだろうという気持ちにさせられるものでした。
その2年後に入社。2015年からディレクターを担当することとなりました。ディレクターとして働く上で、サポートの経験がとても役に立っています。
サポートのシステムへの理解が生きる
入社してからは、誰よりもはてなのサービスについて詳しくなろうと思いました。過去の日記を読んで仕様の思想を把握したり*2、意図がかかれていない機能については歴史をたどって勝手に意図を考えてみたり、DevToolで動きを確認してみたり。業務で直接求められたものではありませんが、空想を巡らすのがただ単に面白かったのです。
しかし、このようなバックボーンがあると、サポートでは細かい「なんで?」に対応できるようになりますし、回答もよりよいものになります。また、エンジニアに依頼する際には当たりをつけて、情報を付け加えた上で伝え調査のコストを下げることが可能になりました。前者はそもそもディレクターの仕事ですし、後者は多岐に渡るサービスを担当している現状、エンジニアの調査工数を下げるために役立っています。
サポートのユーザーへの理解が生きる
ユーザーも小学生(おそらく)から年配の方(おそらく)までと幅広く対応する事になります。サポートはサービスのことを知り尽くした手練のようになっていくわけですが、当然問い合わせするユーザーはサービスの知識はありません。ボタンやタブがあっても気づかなかったり、返信も冒頭しか読まない、ということも発生します。我々が当然そこにあると思っているものがユーザーには見えていないのです。そして当然ですが、使えないときは本気で怒られますし、うまく解決できた場合には本気で喜ばれます。その隔たり、熱意を認識できる機会は貴重ですし、工夫する余地に気付かされます。
多様なサポート業務がディレクター周辺の業務知識が生きる
サポートでは、本当に多様な業務を行いました。うごメモシアター・うごメモはてな*3の主担当として、お問い合わせ対応、対応基準の策定、電話窓口の整備、ユーザーへの啓蒙活動など一通りの業務を行い、さらに利用規約作成や警察対応、資金決済法など法務領域や内部監査担当まで様々です。いずれも大変なこと辛いことはありましたが、それぞれ面白い部分はあるなと思っていましたし、ディレクターとして働いていると、このへんの知識が時々顔を出してきます。その結果、質問を受ければ大体正しい回答が出来ると思っていますし、自身の手におえないときには適切な窓口を紹介できるようになっていると思います。町医者みたいなディレクターになりたい。
エンジニアとの交流
交流と書くと高尚な感じがしますが、まあ遊びですね。金曜日の就業後に、畳スペース*4でお酒を飲みながら、思いついたアプリケーションを作ったりしているエンジニアが楽しそうで、仲間に入れてくれーという思いで、一緒にコードを書いたところ、なにか動くものが作れるくらいにはコードが書けるようになっていました。これはそのままディレクターの仕事に役立っています。
「おもしろい」を伝える仕事
私のキャリアがこのようなものになったのは、自分の好奇心と、他人の好奇心を大事にした、というところにあるのかもしれません。本気で面白がっていることに賛同してくれる人がいれば嬉しいですし、本気で面白がっている人にはついて行きたくなる魅力が出るはずです。引き続きいろいろなことに対して面白がっていきチームを盛り上げていきたいな、と思っています。
明日、はてなディレクターアドベントカレンダー5日目の担当者は、前述のはてなワールドですげー面白い人だなと思って遊んでいたら創業スタッフだった!という出会いをした*5 id:onishi です。お楽しみに!
なんでも面白がっていく姿勢をお持ちの方、はてなのサービスが大好きな方、ぜひご連絡ください!
http://hatenacorp.jp/recruit/hatenacorp.jp