日直地獄

小学校では事件が起きる

気が付いた事に躊躇せず行動しなさい

 世の中によく気が付くと言われる人々がいます。すごいなあとは思うけれども、実は僕も(たぶん他の人も)何をすれば喜ばれるか気が付いていた。じゃあ、何を凄いと思っていたのかと言われればその通りに行動すること。だから「僕もそんなことはやろうと思えば簡単にできるけど、やらないだけ。奴らに特別な能力があるわけじゃなくて、動けて凄いけどキモチ悪いなあ」と思っていた。

自分の小さな「箱」から脱出する方法

自分の小さな「箱」から脱出する方法

  • 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2006/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 この本では「箱」という概念を用いて人間関係のトラブルを明らかにしていく。
人は自己欺瞞(自己欺瞞とは人のためにすべきだと感じたことに背く行動のことを言う)に陥ったときに「箱」に入ってしまうということ。一度「箱」に入ってしまうと、背いた行為を正当化するための思念にとらわれてしまうこと。「箱」の中から行う行動は周りの人間を「箱」の中に入れる作用があること。そして「箱」の中に入り続けるためには相手が悪人である必要があるので、お互いが「箱」に入って非難しあう状態が一番安定してしまうということ。いつの間にか「箱」が自分の性格の一部だと思い込むようになること。

 たしかにそうだ。スパンと空が晴れたぽかぽか陽気の日には何だってできる、何だって許せるような気がする時がある。その時の心理状態と比べたら躊躇して期を逃してしまったときの心の黒さと言ったらない。前者と後者ではできることが大幅に違ってくるのは明らかだ。感情の出発点から眺めてみればウソがおのずとあぶりだされてくる。
 僕が相手をキモチ悪いと思う気持ちはどこから来るのか。それは行動に利害関係を見てしまうからだろう(特に男女のお話。女に優しいのは誰か?それは大体においてヤリヤリチンチン。オタクな私は、ああいう行動は傍から見るとこんな風に見える、ということを学んできたのかもしれない。)。利害関係を築きたくくないために行動しないのだ、恥ずかしいから。多分、これが僕の「箱」。うっすらフェードアウトしていく箱。そりゃあ学年の同窓会で同じクラスの人に「何組?」と尋ねられるのも納得がいきます。
 きっとこの恥ずかしさを万人に対して開放しようとしたって無理だ。ならば僕にできることは僕に対する自己欺瞞を解消することしかない。つまり使った皿はその日のうちに洗う、洗濯物取り込んだらすぐたたむ、とかごくごく基本的なことに対しても、もうビール飲んじゃったから明日でいいよとか、明日休みだから、今日は疲れてるから明日で良いや、という言い訳を用意してしまう堕落した思考から改善していくしかないのではないか。

 しかしながら、どうやっても取り外せない「箱」があると思う。善人と悪人では取引がそもそも成立しないのだ。それすら取り外してしまったら僕が成り立たなくなってしまう。これからも、そこではきっちりフェードアウトさせてもらおう。