ノベルゲーム風に日記を書いてみたいと思ったことはないでしょうか。
書けたら面白いかもと思うけれども、特にそんな需要は無いんじゃない?くらいでしょうか。
私もそう思います。
とはいえ、実際に見てみないと評価できない、と思ったので作りました
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フルスクリーンで表示することが出来ます。人の日記をフルスクリーンで読みたいという需要はあるでしょうか
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HTML読み込んでいるだけなのでだいたいなんでもできるはず!!
以上です。おわり。
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以上です。おわり。
ところで、完成して色々な文章で試していたら、読みやすいのでは?という気持ちになったので、青空文庫から小説を引っ張ってきた。なお、文中にルビがあるのでchromeでの閲覧推奨です。
音楽に対する私の
私
私達は、この様な一家を挙げての遠い旅は一再ならずあった。
父は
「この町は、祭でもあるらしい、降りてみんかやのう」
母も経文を
「ほんとに、
で、私達三人は、おのおのの荷物を
駅の前には、白く芽立った大きな
「まだ鳴らしなさるな」
母は、新しい町であったので、
口笛の流れて来る家の前まで来ると、
看板の魚は、
「あにさん! 日の丸の旗が出ちょるが、何事ばしあるとな」
骨を叩く手を止めて、眼玉の赤い男がものうげに
「市長さんが来たんじゃ」
「ホウ! たまげたさわぎだな」
私達はまた歩調をあわせて歩きだした。
浜には小さい船着場がたくさんあった。河のようにぬめぬめした海の向うには、
2 ひどく
私は、
「はようもどんなはいよ、売れな、売れんでもええとじゃけに……」
母は
「どら、鼻をこっちい、やってみい」
母は
「ほら、こぎゃん、黒うなっとるが」
母の、手拭を巻いた小指の先きが、
町の上には小学校があった。小麦
「こりゃ、まあ、景色のよかとこじゃ」
手拭でハタハタと
私は蓮根の天麩羅を食うてしまって、
「いやしかのう、この子は……腹がばりさけても知らんぞ」
「章魚の足が食いたかなア」
「何云いなはると! お
遠いところで、父の風琴が風に
「汽車へ乗ったら、またよかもの食わしてやるけに……」
「いんにゃ、章魚が食いたか!」
「さっち、そぎゃん、困らせよっとか?」
母は
「ほら、これでも得心のいかぬか!」
薄い母の掌に、緑の
「白か
「あかか銭じゃ買えんとな?」
「この子は! さっち、あげんこツウ、お父さんや、おッ母さんが食えんでも、めんめが腹ばい肥やしたかなア」
「食いたかもの、仕様がなかじゃなっか!」
母はピシッと私のビンタを打った。学校帰りの子供達が、
「どこさか行ってしまいたい」
「どこさか行く云うても、お前がとのような意地っぱりは、人が相手にせんと……」
「相手にせんちゃよか! 遠いとこさ、一人で行ってしまいたか」
「お前は、めんめさえよければ、ええとじゃけに、バナナも食うつろが、蓮根も食いよって、
「富限者の子供は、いつも
「この子は、
「ぴんたば殴るけん、ほら、鼻血が出つろうが……」
母は合財袋の中からセルロイドの
「わんわんして、火がつきゃ燃えつきそうな頭じゃ」
櫛の歯をハーモニカのように口にこすって、
「お父さんが商売があってみい、何でも
3 私は背中の荷物を降ろしてもらった。
「風琴ばかり鳴らしよるが、商いがあったとじゃろか、行ってみい!」
私は
町が
「ええ――ご当地へ参りましたのは初めてでござりますが、当商会はビンツケをもって
漁師の女が
風琴は材木の上に転がっている。
子供達は、不思議な風琴の
「ええ――子宮、血の道には、このオイチニイの薬ほど効くものはござりませぬ」
私は材木の上に群れた子供達を押しのけると、風琴を引き寄せて肩に掛けた。
「何しよっと! わしがとじゃけに……」
子供達は、
「
父は古ぼけた軍人
「
父の眼が悲しげであった。
子供達は、また
「帯がとけとるどウ」
竹馬を肩にかついだ男の子が私を指差した。
「ほんま?」
私はほどけた帯を腹の上で結ぶと、
男の子は笑っていた。
白壁の並んだ肥料倉庫の広場には針のように光った干魚が山のように
その広場を囲んで、露店のうどん屋が鳥のように並んで、仲士達が立ったまま、つるつるとうどんを啜っていた。
露店の
「どこの子なア、そこへ凭れちゃいけんがのう!」
4 山の朱い寺の
桟橋には灯がついたのか、長い
母は待合所の方を見上げながら、桟橋の荷物の上に凭れていた。
「何ばしよったと、お父さん見て来たとか?」
「うん、見て来た! 山のごツ売れよった」
「ほんまな?」
「ほんま!」
私の腰に、また紫の包みをくくりつけてくれながら、母の眼は
「ぬくうなった、風がぬるぬるしよる」
「
「かまうこたなか、そこへせいよ」
桟橋の下にはたくさん
「馬の
「ほんでも、長いこと、きばっとったとじゃもの」
私は、あんまり長い小便にあいそをつかしながら、うんと力んで自分の
「何しよるとじゃろ、
「ほんまか?」
「ほんまよ」
股間を
「くたびれなはったろう?」
母がこう叫ぶと、父は手拭で頭をふきながら、雁木の上の方から、私達を呼んだ。
「うどんでも食わんか?」
私は母の両手を握って振った。
「嬉しか! お父さん、山のごつ売ったとじゃろなア…………」
私達三人は、露店のバンコに腰をかけて、うどんを食べた。私の
「どうしてお父さんのも、おッ母さんのも、
「やかましいか! 子供は
私は一片の油揚を父の丼の中へ投げ入れてニヤッと笑った。父は
「
「初め、
「ほうな、勇ましか曲をひとつふたつ、
私は、残ったうどんの汁に、湯をゆらゆらついで長いこと乳のように吸った。
町には輪のように灯がついた。市場が近いのか、頭の上に平たい
「こりゃ、まあ、面白かところじゃ、汽車で見たりゃ、寺がおそろしく多かったが、漁師も多かもん、薬も売れようたい」
「ほんに、おかしか」
父は、白い銭をたくさん数えて母に渡した。
「のう……章魚の足が食いたかア」
「また、あげんこツ! お父さんな、
「また、何、ぐずっちょるとか!」
父は、豆手帳の背中から
5 夜になると、夜桜を見る人で山の上は群った
「こりゃもう、働きどうの多い町らしいぞ、桜を見ようとてお前、どこの町であぎゃん賑おうとったか?」
「狂人どうが、何が桜かの、たまげたものじゃ」
別に気も浮かぬと云った風に、風呂敷包みをときながら、母はフンと鼻で笑った。
「ほう、お前も立って、ここへ来てみいや、綺麗かぞ」
「
私は立とうともしなかった。母はクックッと笑っていた。
「
「尺取虫が木の
「どぎゃん虫かなア」
「
「ふん、長いとじゃろ?」
「
「お父さん、ほんまに見たとか?」
「ほんまよ」
「まあ、こんな臭か
「泊るだけでよかもの、六拾銭たい」
「たまげたなア、旅はむごいものじゃ」
あんまり静かなので、波の音が腹に這入って来るようだ。
「おッ母さん! もう晩な、何も食わんとかい?」
「もう、何ちゃいらんとッ、蒲団にはいったら、
「うどんば、食べたじゃろが? 白か銭ばたくさん持っちょって、何も買うてやらんげに思うちょるが、宿屋も払うし、薬の
座蒲団を二つに折って私の裾にさしあってはいると、父はこう云った。私は、白かまんまと云う言葉を聞くと、ポロポロと涙があふれた。
「
「早よウ、きまって飯が食えるようにならな、何か、よか仕事はなかじゃろか」
父も母も、裾に寝ている私が、
「あれも、本ばよう読みよるで、どこかきまったりゃ、学校さあげてやりたか」
「明日、もう一日売れたりゃ、ここへ
「ここはええところじゃ、駅へ降りた時から、気持ちが、ほんまによかった。ここは何ちうてな?」
「
「おのみち、か?」
「海も山も近い、ええところじゃ」
母は立って洋燈を消した。
6 この家の庭には、
朝になると、借りた蒲団の上に白い風呂敷を掛けた。
階下は、五十位の
ここの台所は、いつも
「尾の道の町に、何か力があっとじゃろ、
「大阪まで行っとれば、ほんのこて今頃は苦労しよっとじゃろ」
この頃、父も母も、少し肥えたかのように、私の眼にうつった。
私は毎日いっぱい飯を食った。嬉しい日が続いた。
「腹が固うなるほど、食うちょれ、まんまさえ食うちょりゃ、心配なか」
「のう――おッ母さん! 階下のおばさんたち、飯食うちょるじゃろか?」
「どうして? 食うちょらな動けんがの」
「ほんでも、昨夜な、便所へはいっちょったら、おじさんが、おばさんに、俥も持って行かせ、
「ほうかや! あの俥も金貸しにばし、取られなはったとじゃろ」
「親類は、あっとじゃろか、飯食いなはるとこ、見たことなか」
「そぎゃんこツ云うもんじゃなかッ、階下のおじさんな、若い時船へ乗りよんなはって、機械で足ば折んなはったとオ、誰っちゃ見てくれんけん、おばさんが昆布巻きするきりで、食うて行きなはるとだい、
「警察へ行っても
「誰もそんな事知らんと云うて、
「そんでも、悪いこつすれば怒るだろう?」
「誰がや?」
「人の足折って、知らん顔しちょるもんがよオ」
「金を持っちょるけに、かなわんたい」
「階下のおじさんな、馬鹿たれか?」
「何ば云よっとか!」
父は風琴と弁当を持って、一日中、「オイチニイ オイチニイ」と、町を流して薬を売って歩いた。
「漁師町に行ってみい、オイチニイの薬が来たいうて、皆出て来るけに」
「
長いこと晴れた日が続いた。
山では桜の花が散って、いっせいに
遠くで
7 「学校へ行かんか?」
ある日、山の茶園で、
「学校か? 十三にもなって、五年生にはいるものはなかもの、行かぬ」
「学校へ行っとりゃ、ええことがあるに」
「六年生に入れてくれるかな?」
「
「そんでも、算術はむずかしかろな?」
「ま、勉強せい、明日は連れて行ってやる」
学校に行けることは、不安なようで嬉しい事であった。その晩、胸がドキドキして、私は子供らしく、いつまでも
十二時頃ででもあったであろうか、ウトウトしかけていると、裏の井戸で、
「おッ母さん! 何じゃろか?」
「起きとったか、何じゃろかのう……」
そう話しあっている時、また水をはねて、何か悲しげな叫び声があがった。階下のおじさんが、わめきながら座敷を這っている。
「あんた! 起きまっせ! 井戸ん中へ誰か墜ちたらしかッ」
「誰が?」
「起きて、早よう行ってくれまっせ、おばさんかも判らんけに……」
私は体がガタガタ
「どぎゃんしたとじゃろか?」
「お前も
父は
私一人になると、周囲から空気が圧して来た。私はたまらなくなって、雨戸を開き、障子を開けた。
石榴の葉が、ツンツン豆の葉のように光って、山の上に
「どぎゃん、したかアい!」
思わず私は声をあげて下へ叫んでみた。
母が、鏡と洋燈を持っているのが見えた。
「ハイ! この縄を
父はこうわめきながら、縄の先を、
「いま、うちで、はいりますにな、
おろおろした母の声も聞えた。
「まさこ! 降りてこいよッ」
父は覗いている私を見上げて呶鳴った。私は寒いので、父の、黄色い筋のはいった服を背中にひっかけると、転げるように井戸端へ降りて行った。縁側ではおじさんが「うはははははうはははははは」と、
「ええ子じゃけに、医者へ走って行け、おとなしう云うて来るんぞ」
石畳の上は、
「早よう行って来ぬか! 何しよっとか?」
私は、見当もつかない
いつから、手を通していたのであろうか、首のところで、
「よろしうござりますとも、一時でありましょうとも、二時でありましょうとも、医者の役目でござります故、私さえ走るならば、先生も起きましょうし、じき、上りまするでござります」
8 井戸へ墜ちたおばさんは、片手にびしょびしょの風呂敷包みを
「あぶないところであった」
「よかりましょうか?」
「打身をしとらぬから、血の道さえおこらねば、このままでよろしかろ」
一度は食べてみたいと思ったおばさんの、内職の昆布が、部屋の隅に散乱していた。五ツ六ツ私は口に入れた。
「生きてあがったとじゃから、井戸
朝、その水で私達は口をガラガラ
父は、着物の上から、下のおじさんの汚れた
小学校へ行く途中、神武天皇を祭った神社があった。その神社の裏に陸橋があって、下を汽車が走っていた。
「これへ乗って行きゃア、東京まで、
「東京から、先の方は行けんか?」
「
「東京から先は海か?」
「ハテ、お父さんも行ったこたなかよ」
校舎の上には、山の背が見えた。振り返ると、海が
「待っとれや」
父は、袴の結び
教員室には、二列になって、カナリヤの
「教室へ連れて行きましょう」
「ほんなら、私はこれで失礼いたします。何ともハヤ、よろしくお願い申し上げます」
父が門から去ると私は悲しくなった。校長は背の高い人であった。私はどこかの学校で覚えた、「七尺
「道草食わずと、早よウ歩かんか!」
校長は振り返って私を叱った。窓の外のポンプ井戸の
雨戸のような
9 長い間雨が続いた。
私はだんだん学校へ行く事が
私はチャップリンの新馬鹿大将と、父の姿とは、似つかないものだと思っていた。それ故、私は、いつか、父にその話をしようと思ったが、父は長い雨で腐り切っていた。
黄色い
私は、言葉が乱暴なので、よく先生に叱られた。先生は、三十を過ぎた太った女のひとであった。いつも前髪の大きい
「東京語をつかわねばなりませんよ」
それで、みんな、「うちはね」と云う美しい言葉を使い出した。
私は、それを時々失念して、「わしはね」と、云っては皆に
「もう学校さ行きとうはなか?」
「小学校だきゃ出とらんな、おッ母さんば見てみい、本も読めんけん、いつもかつも、
「ほんでも、うるそうして……」
「何がうるさかと?」
「云わん!」
「云わんか?」
「云いとうはなか!」
刀で
私は学校へ行くふりをして学校の裏の山へ行った。ネルの着物を通して山肌がくんくん匂っている。雨が降って来ると、風呂敷で頭をおおうて、
天気のいい日であった。山へ登って、
父と母が、「大阪の方へ行ってみるか」と云う風な事をよく話しだした。私は、大阪の方へ行きたくないと思った。いつの間にか、父の憲兵服も無くなっていた。だから風琴がなくなった時の事を考えると、私は胸に塩が
「俥でも引っぱってみるか?」
父が、腐り切ってこう云った。その頃、私は好きな男の子があったので、なんぼうにもそれは恥ずかしい事であった。その好きな男の子は、魚屋のせがれであった。いつか、その魚屋の前を通っていたら、知りもしないのに、その子は私に呼びかけた。
「魚が、こぎゃん、えっと、えっと、
「ちぬご」
「ちぬごか、あぎゃんもんがええんか」
家の中は誰もいなかった。男の子は鼻水をずるずる啜りながら、ちぬごを新聞で包んでくれた。ちぬごは、まだぴちぴちして鱗が銀色に光っていた。
「何枚着とるんな」
「着物か?」
「うん」
「ぬくいけん何枚も着とらん」
「どら、衿を数えてみてやろ」
男の子は、腥い手で私の衿を数えた。数え終ると、
「魚、わしゃ、何でも好きじゃんで」
「魚屋はええど、魚ばア食える」
男の子は、いつか、自分の家の船で釣りに連れて行ってやると云った。私は胸に血がこみあげて来るように息苦しさを感じた。
学校へ
10 誰の
「まあ、美しか!」
「拾銭じゃ云うたら、娘達や買いたかろ」
「わしでも買いたか」
「生意気なこと云いよる」
父はこの化粧水を売るについて、この様な唄をどこからか習って来た。
一瓶つければ桜色
二瓶つければ雪の肌
諸君! 買いたまえ
買わなきゃ炭団 となるばかし。
父は、この節に合せて、風琴を鳴らす事に、五日もかかってしまった。二瓶つければ雪の肌
諸君! 買いたまえ
買わなきゃ
「早よう売らな腐る云いよった」
「そぎゃん、ひどかもん売ってもよかろか?」
「ハテ、良かろか、悪かろか、食えんもな、仕様がなかじゃなッか」
尾の道の町はずれに
私は、こういうハイカラな商売は好きだと思った。私は、赤い瓶を一ツ
「時勢が進むと、安うて、ハイカラなものが出来るもんかなア」
町中「一瓶つければ桜色」の唄が
その頃、籠の中へ、牛肉を入れて売って歩く婆さんが来た。もうけがあるのであろう、母は気前よく、よくそれを買った。
「やっぱし、犬の肉でやんすで」
階下のおばさんは、買った肉を犬にくれたら、やっぱし食わなかったと、それが犬の肉である事を保証した。
雨がカラリと
「どぎゃん、したと?」
「お父さんが、のう……警察い行きなはった」
私は、この時の悲しみを、一生忘れないだろう。
「おッ母さんな、警察い、ちょっと行って来ッで、ええ子して待っとれ」
「わしも行く。――わしも云うたい、お父さん帰るごと」
「子供が行ったっちゃ、おごらるるばかり、待っとれ!」
「うんにゃ! うんにゃ! 一人じゃ
「ビンタばやろかいッ!」
母が出て行った後、私は、オイオイ泣いた。階下のおばさんが、這い上って来て、一緒に傍に横になってくれても、私は声をあげて泣いた。
「お父さんが云わしたばい、あア、おばっさん! 戦争の時、
「泣きなはんな、お父さんは、ちっとも悪うはなかりゃん、あれは製造する者が悪いんじゃけのう」
「どぎゃんしても俺や泣く! 飯ば食えんじゃなっか!」
私は、夕方町の中の警察へ走って行った。
淋しくなった。
裏側の水上署でカラカラ
私は裏側へ
電気が
「さあ、唄うてみんか!」
父は、
「二瓶つければ雪の肌」と、唄をうたった。
「もっと大きな声で唄わんかッ!」
「ハッハッ……うどん粉つけて、雪の肌いなりゃア、安かものじゃ」
悲しさがこみあげて来た。父は
「馬鹿たれ! 馬鹿たれ!」
私は
「まさこヨイ!」と呼ぶ、母の声を聞いたが、私の耳底には、いつまでも何か遠く、歯車のようなものがギリギリ鳴っていた。
(昭和六年四月)
絵がある場合はこんなかんじの表示になる。
むかしむかし、ひとりの男のひとがいました。男のひとはある女のひとと二かいめのけっこんをしたのですが、その女のひとは、いつもえらそうにして、お高くとまっているひとでした。女のひとにしても二かいめのけっこんでして、前のだんなさんとのあいだに、ふたりのむすめをもうけていました。そのむすめたちときたら気まぐれで、ほんとうに何から何まで、その女のひとにそっくりでした。同じように男のひとも、前のおくさんとのあいだに、おさないむすめがいました。それはそれはだれよりもおもいやりがあって、お母さんゆずりのやさしい心をもった少女で、せかいでいちばんうつくしい心のもちぬしといってもいいくらいでした。
けっこん式がとりおこなわれてまもなく、まま母はその本性をあらわしはじめました。かわいらしくて、人がよい、この少女がいると、じぶんのむすめがなんともみじめにおもわれるので、ひどくじゃまにおもえました。そこで少女を、とびきりみじめなしごとにつかせようとおもいたちました。お皿をじゃぶじゃぶ洗わせ、テーブルをごしごしふかせ、じぶんやむすめたちのへやをめいっぱいそうじさせました。へやまでみじめにしようと、せまくてくらい、やねうらべやにおいやってしまいました。ベッドもなく、そこにはわらがどさりとおいてあるだけでした。でもじぶんのむすめたちには、それぞれ、きらきらのきれいなへやにすまわせ、ベッドも今はやりのベッド、おいてあるかがみはあたまからつまさきまでうつせるほどの、それはそれは大きなものでした。
かわいそうに、少女はがまんするしかありませんでした。たとえお父さんにいったところで、いそがしいといって、とりあってくれないからです。きいてくれたとしても、お父さんはあの女のひとのいいなりですから、どうにもなりません。
少女はしごとがおわると、いつもかまどのあるこべやへ行きました。そこはもえがらと灰でいっぱいで、いつもその中ですわっていました。そのためみんな少女を『灰むすめ』とよびましたが、ちょっとべんきょうのできる下の方の姉が、もうすこしきれいな名まえでよぼうと、『灰かぶりひめ』といういみの、『シンデレラ』という名まえをつけました。
シンデレラは灰だらけで、きたなくみえたかもしれませんが、ほんとうの顔は姉たちより百ばいもりりしかったのです。姉たちがいくらきれいなドレスをきても、かないっこありません。
あるとき、王子さまがダンス・パーティをひらくことになりました。お金もちの人や、ゆうめいな人など、いろんな人がまねかれました。シンデレラのいえの、ふたりの姉も、服がきれいでひときわ目立っていたので、もちろん声がかかりました。ふたりはおおよろこびで、さっそくドレスはどれにしようとか、ペチコートはどんなのにしようとか、あたまに何をかざろうとか、あれこれなやみはじめました。けれども、シンデレラにしてみれば、めんどうなことがひとつふえただけでした。というのも、姉たちのはだぎをアイロンがけしなくちゃならないし、フリルをつけなくちゃいけない、ぜんぶシンデレラのしごとなのですから。それにひきかえ姉たちは、朝から夜まで、どうおめかしすればいいかしらとしゃべるだけでした。
上の姉がこういうのです。「わたしとしては、フランスせいのふちかざりがついた赤いビロードの服がいいかなって思うのよ。」
いっぽう、下の姉は、「わたしは、お気に入りのペチコートをきたいんだけどね。でもそれだけじゃダメだから、ゴールドの花つきのお気に入りのケープね、あとダイヤモンドのむねかざりね、ねぇ、これってふつうは手に入らないものなのよ。」というしだいです。
それから、いしょうのあつかいの上手な女性にたのんで、ぴったりあうように、あたまかざりをふたつなおしてもらったり、ド・ラ・ポシェのおじょうさんからは、赤いブラシとつけぼくろをもらったりしました。
シンデレラも服えらびによばれ、どんなかっこうがいいかしら、とふたりにきかれました。じつは、シンデレラはとてもセンスがよくて、ふたりのきる服をいつもアドバイスしたり、あたまをきれいにかざったりしていたのです。だからふたりの姉は、こぞってシンデレラをよびました。
シンデレラが服をかざっていたときに、ふたりはいいました。
「シンデレラ、あなたもダンス・パーティに行きたくなくて?」
しかしシンデレラは、かなしそうにほほえんで、いいました。「ごじょうだんを、お姉さま。わたくしが行くなんて、めっそうもありません。」
そういうシンデレラに、ふたりはこうかえしました。「『ああ、そのとおりだぁね』。だって、シンデレラなんかがダンス・パーティにいたら、みんなのわらいものですものね。」
シンデレラさえやらなければ、ふたりのあたまはへんてこりんになってしまうのに。でもシンデレラはやさしい子だったので、ふたりのあたまをかんぺきにしあげました。
ふたりはうれしさのあまり、二日間なにも食べませんでした。それくらいうれしかったのです。また、からだをほそく、すらりと見せようと、ひもでむりやりしぼろうとして、たくさんひもをちぎってしまいました。そういうことをしたあげく、なんどもなんどもかがみのまえで、じぶんのすがたを見つめるのでした。
ついに、たのしいその日がやってきました。ふたりはおしろへ出かけていきました。シンデレラは、とおざかっていくふたりを、じっと見つめていました。ふたりのすがたが見えなくなってしまったとき、シンデレラはとつぜんかなしくなって、なきくずれてしまいました。
そのとき、シンデレラのうばが、ないているシンデレラを見つけて、どうしたの、とききました。
「わたし、わたし、ほんとうは……」とシンデレラはそこから先がいえなくなってしまいました。なみだがつぎからつぎへと出てくるばかりで、ことばが出てこないのです。
そんなシンデレラを見ていた、このうば、じつは、ようせいのくに生まれの、まほうつかいだったのです。
「おまえは、ダンス・パーティに行きたいとおもっている。ちがわないかい?」
シンデレラは、「……はい。」とためいきまじりにこたえました。
うばは「よろしい。」といい、シンデレラにむかって、はなしをつづけました。「ほんのすこしのあいだでいいよ、いい子にしてな。そうすれば、なんとかしてやろうじゃないの。」
それからうばは、シンデレラをへやにつれていき、いいました。「にわに出てって、カボチャをもってきておくんな。」
シンデレラはすぐに、はたけの中でいちばんおおきなカボチャをもぎって、うばのもとへもってきました。でもシンデレラは、このカボチャのどこをどうして、ダンス・パーティに行けるようになるのか、まったくおもいもつきませんでした。
うばはカボチャのなかみをぜんぶほじくりかえして、かたいそとがわだけにしました。そのあと、みじかいステッキでちょんとたたくと、カボチャはたちまち、大きくてりっぱなばしゃにかわってしまいました。金色で、きらきらかがやく、よっつのしゃりんがついたばしゃでした。
それから、うばは、ねずみとりのあるところへ行って、中をのぞきました。ハツカネズミがろっぴき、生きたまま引っかかっていました。シンデレラは、うばにいわれたので、ねずみとりの入り口をちょっとだけあけました。するとハツカネズミがぴょんぴょんといっぴきずつ出てきて、うばはネズミがぴょんと出てはステッキでたたき、ぴょんと出てはたたきをくりかえし、あっというまに、ろっぴきのハツカネズミは、ろくとうのウマにかわってしまいました。そこにいるのは、ハツカネズミみたいな、きれいな灰色のぶちがついた、りっぱなウマのいちだんだったのです。ただ、うんてんしゅがいないので、ウマたちはおちつかない、といったかんじでした。
シンデレラはぴんときて、うばにいいました。「ということは、ぎょしゃがひつようなのでしょう? わたし、こんどはドブネズミのわなのところへ行って、ひっかかっていないか見てきますわ。」
うばはシンデレラにこういいました。「ああ、そのとおりだぁね。行って、しっかり見てくるんだよ。」
シンデレラがわなをうばのところにもってくると、中にはふとったドブネズミがさんびきいました。うばは、さんびきの中から、ヒゲがいちばんながいいっぴきをえらび、ようせいのステッキでたたきました。すると、ドブネズミはたちまち、あかるい、でぶっちょのぎょしゃにかわってしまいました。こうていのヒゲをたくわえて、そのえらそうなことといったら、だれにもくらべようがありません。
つぎに、うばはシンデレラにこういいました。「もういちど、にわへ行っておくんな。ジョウロのかげに、トカゲがろっぴきいるから、それをつかまえてくるんだよ。」
シンデレラはすぐにつかまえてきました。うばは、トカゲたちをろくにんのめしつかいにかえてしまいました。ろくにんのめしつかいは、ばしゃのうしろにいそいでとびのりました。めしつかいは、金や銀でかざりたてたおしきせにみをつつみ、ずっとそればかりやって、もうなれっこだといいたいかのように、ばしゃのうしろにぴったりしがみついていました。
うばは、ひとだんらくをつけて、シンデレラにいいました。「ほぉら、もうここには、ダンス・パーティに行くにはじゅうぶんな、ばしゃもおともも、そろったよ。ん、うれしくないのかい?」
シンデレラはぽかんとしていたが、「あ……は、はい!」といいますと、あることに気がつきました。「あの、でも、わたし、こんなきたないぼろでは、行けない……」
そこで、うばはステッキでシンデレラの服をたたきました。するとどうでしょう、みるみるうちに、シンデレラの服は金や銀、ほうせきなどをちりばめた、りっぱなドレスにかわってしまいました。そして、うばは、いっそくの小さなガラスのくつをシンデレラにあたえました。せかいのどんなものよりかわいらしい、すてきなくつでした。
こうして、シンデレラはすっかりおめかしして、ばしゃにのりこみました。けれども、うばはさいごに、シンデレラにあるちゅういをしました。ダンス・パーティをたのしむのはいいけど、よなかの十二じをこえてはいけないよ。もしちょっとでもすぎたら、ばしゃはカボチャに、ウマはハツカネズミに、ぎょしゃはドブネズミに、めしつかいはトカゲに、ドレスはぼろに、みんなみんなもとにもどってしまうよ、と。
シンデレラはうばに、十二じまでにはダンス・パーティからかえってきます、とやくそくしました。それから、すぐさま、ばしゃははしりだしました。シンデレラは、わきあがってくるよろこびを、かくしきれないでいました。
王子さまは、だれもしらない、すてきなおひめさまがやって来たときいて、おむかえしようと、さっと出てきました。シンデレラがばしゃからおりると、王子さまが手を取って、ダンス・パーティのかいじょうへ、あんないしてくれました。すると、かいじょうはしぃんとしずまりかえって、みんなおどるのも、ヴァイオリンをひくのもわすれて、あたらしくやってきた、見知らぬ、ぜっせいのびじんをまえに、じぃっと見つめることしかできませんでした。しばらくすると、ざわざわとみんなはさわぎだしました。
「おい、あのひと、たいへんなびじんだぞ。」
「ねぇ、あのひと、たいへんなびじんじゃないかしら。」
王さまは、もうお年でしたが、それでもシンデレラのうつくしさには、びっくりしてしまいました。そして、となりにいるおきさきさまに、むかし、おまえをみたときも、あの少女のように、うつくしかったんだよ、とあまくささやかずにはいられませんでした。
かいじょうにいた女のひとはみんな、シンデレラの服やあたまかざりが、あまりにすばらしいので、つぎの日にまねしてこようと、じっと見つめました。でも、それには、うばがあたえてくれたような、すばらしいそざいと、シンデレラのような、みごとなうでまえがひつようなのですけどね。
王子さまは、シンデレラを、パーティのしゅやくがすわるせきに、つれていきました。そして、いっしょにダンスをしましょう、とフロアに手をひいていきました。みんながうっとりするほど、シンデレラのダンスはじょうずでした。おいしそうなおかしが出されたときも、王子さまはひと口もたべず、ずっとシンデレラの顔をみつめていました。
シンデレラは姉たちのそばに行ってすわり、たいへんていねいにあいさつをして、王子さまからもらった、オレンジやシトロンをわけてあげました。ふたりの姉はシンデレラだときづかず、とてもびっくりしていました。
シンデレラがこうして、ふたりの姉をたのしませているうちに、十一じ四十五ふんのかねがなりました。シンデレラはあわてて、みんなにおわかれのあいさつをしてから、いちもくさんに、かいじょうをあとにしました。
いえにかえると、シンデレラはいそいで、うばをさがしました。そして、おれいをいいました。あともうひとつ、シンデレラにはいわなきゃならないことがありました。あしたも、ダンス・パーティに行きたい、ということです。というのも、王子さまが、あしたもぜひきてください、といってくれたからです。
シンデレラがダンス・パーティのことを、うばにうれしそうにはなしていたとき、ちょうどふたりの姉がげんかんのドアをノックしました。シンデレラははしっていって、ドアをあけました。
「おそいおかえりでございますね。」と目をこすって、のびをしながら、あくびまじりに、シンデレラはいいました。だれが見ても、いまおきたばかりにしか見えませんでした。でも、姉たちがでかけてから、シンデレラはいちどもねむいとおもったことはないのですけれど。
下の姉がいいました。「もし、あなたがダンス・パーティにいたならば、いっときもたいくつすることはなかったでしょう! ……なんてね。だって、きれいなおひめさまが、とつぜんあらわれたのよ。もう、みたことないくらい、びじんなの。すごくれいぎただしくて、わたしたちにオレンジとかシトロンとかくれたの。」
シンデレラは、おもしろくないふりをしました。でもいちおう、おひめさまの名まえってなんていうの、とききました。ふたりの姉は、名まえは知らないけど、王子さまは、そのおひめさまにどきどきしていたわ、といいました。王子さまなら、名まえを知るために、このくにだってあたえかねないわ、と。このときばかりは、シンデレラもほほえみました。
それから、こういいました。「とてもきれいな、おひめさまでしたのね。うらやましいかぎりですわ。わたしも、そのおひめさまがみたくなってきましたわ。ねぇ、シャルロットお姉さま、お姉さまのいつもきている、あのきいろい服、かしてくださいませんか?」
それにたいして、上の姉のシャルロットは、かんだかい声でいいました。「まぁ、そうくるとおもったわ。あなたのような、うすぎたない灰むすめに、わたしの服をかせですって! ばかにしてるわ!」
シンデレラも、そういうへんじがくるとおもっていました。ぎゃくに、そういわれてうれしかったくらいです。だって、もし姉たちがおあそびで服をくれようものなら、シンデレラはみじめなきぶんでパーティに行くことになったからです。
よくじつ、姉たちはダンス・パーティへ行きました。シンデレラも行きました。きのうのパーティのときより、もっとおめかししていきました。王子さまはずっとシンデレラのそばにいて、いつもやさしいことばをささやいてくれました。あまりにもたのしかったものですから、シンデレラはじかんのことなんて、すっかりわすれていました。いまは、十一じくらいかな、とぼんやりおもっていたのです。
するとどうでしょう、十二じのかねがなっているではありませんか。シンデレラはびっくりしてとびあがり、ウサギのようにそそくさとにげださなくてはなりませんでした。王子さまはいっしょうけんめいおいかけましたが、シンデレラはもう行ってしまったあとでした。けれど、シンデレラのガラスのくつが、かたほうのこっていました。王子さまはそうろっと、くつをひろいあげました。
シンデレラはいきをきらしながら、なんとかいえへかえれました。服はすっかりもとのぼろにもどっていて、きれいだったあれやこれやは、なにもありません。ただ、おしろでおとした、ガラスのくつのもういっぽうだけが、のこっていました。
そのすぐあと、おしろのもんばんが、だれかおひめさまがぬけださなかったか、ときかれました。するともんばんのひとりが、わかいむすめがひとり、でていったとこたえました。けれども、ぼろをきていて、おひめさまというより、まずしいいなかのむすめ、というかんじだった、と。
やがて、ふたりの姉もパーティからかえってきました。シンデレラは、たのしかったですか、またあのすてきなおひめさまはいましたか、とききました。
ふたりは、ええいましたわ、とこたえました。でも、十二じのかねがなったとき、あわててとびだしていって、あわてすぎて、ガラスのくつをおとしていったのよ、と。
とってもかわいいくつで、王子さまがひろったの。だって、パーティのあいだじゅう、ずっと、そのおひめさまのことばかり見ていたんですから、あたりまえのことだけど、とつづけました。
そしてさいごに、王子さまは、そのガラスのくつのおひめさまに、ひとめぼれしたにちがいないわ、とつけくわえました。
ふたりのいったことは、まったくそのとおりでした。なんにちかたった日のこと、トランペットがなって、王子さまのことで、おふれがあるといったのです。なんと、そのひろったガラスのくつが、ぴったり足に入る女のひとを、王子さまのはなよめにする、というではありませんか。
王子さまにいわれたおやくにんは、いろんなおひめさまに、そのくつをはいてもらいました。それからいろんなひとのおくさんや、おしろにいるむすめたちにもはいてもらいましたが、ぴったり入るひとは、だれもいませんでした。
くつはまわりまわって、シンデレラのいえにもやってきました。姉たちはなんとかしてくつに足をおしこもうとしましたが、どうにもこうにもなりませんでした。シンデレラはよこで見ていて、ガラスのくつが、うばからもらったあのくつだということに気がつきました。そこで、わらいながらいいました。
「わたしにも、あわないかどうかだけ、たしかめても?」
ふたりの姉はぷっとふきだして、シンデレラをからかいました。でも、くつのもちぬしをさがしているおやくにんは、シンデレラをじっと見つめました。おやくにんは、シンデレラがとてもりりしい顔をしていると、気づいたのです。
そこでおやくにんは、こういいました。はいてごらんなさい、だれにもためしてみよ、といわれておりますので、と。
おやくにんは、シンデレラをイスにすわらせ、足にくつをあてがうと、するりと入ってしまいました。まるですべすべにみがいたみたいに、シンデレラの足に、ぴったり入ったのです。
ふたりの姉は、びっくりして、なにもことばが出てきませんでした。でも、つぎのしゅんかん、もっとびっくりしました。シンデレラが、ポケットからもうかたほうのガラスのくつをとりだして、じぶんの足にはめたからです。
そこへうばがやってきて、シンデレラのぼろをステッキでちょんとたたきました。シンデレラの服は、みるみるうちに、まえよりももっときれいな服にかわってしまいました。
さすがにふたりも、ダンス・パーティで見たきれいなおひめさまが、シンデレラだったことに気がつきました。ふたりはシンデレラのまえにひざまづいて、いままでひどいことをたくさんしましたが、どうかゆるしてください、とおねがいしました。
けれども、シンデレラはふたりの顔をあげさせて、ぎゅっとだきしめました。
そして、こういいました。
「いいんです、ほんとうに、いいんです。ただ、わたしをいつも好きでいてくれたら、それだけでいいんです。」
シンデレラはそのすがたのまま、王子さまのまえへあんないされました。王子さまは、今日のシンデレラが、今までの中でいちばんうつくしい、と思いました。
すうじつご、シンデレラと王子さまはけっこん式をあげました。こころやさしいシンデレラのとりはからいで、ふたりの姉も、おしろでくらせるようになり、シンデレラのけっこんしきとおなじ日に、姉たちもおしろのえらいひとと、けっこんしましたとさ。
使い方
利用方法はこなれていません。
以下のスクリプトをはてなブログのデザイン設定のサイドバーとスマホデザイン(ヘッダかフッタ(Proが必要))に貼りつける。
続いて、設定>詳細設定の「headに要素を追加」に以下のCSSを貼り付ける。
あとは、日記本文中に、
<div class="textplayer_target" title="タイトルをここに記入"></div>
と記入しておくと、日記が自動でノベルゲーム風に置きかわります。
<div style="display: none;"><div class="textplayer_target" title="タイトルをここに記入"></div> ここに本文 </div>
とすると、「ここに本文」の部分だけノベルゲーム風に置きかわります。